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試験の概要

【データセンター識別番号】

HE0101

【プロトコール名】

骨髄非破壊的前処置療法を用いた同種造血幹細胞移植に関する研究
〜骨髄非破壊的前処置療法の有用性、ならびに急性GVHDの予防方法に関する検討〜

【研究組織】

平成13年度厚生科学研究費補助金(ヒトゲノム・再生医療等研究事業)
「骨髄非破壊的前処置療法を用いた同種造血幹細胞移植の開発」(高上洋一班長)

【プロトコール状況】

登録開始日
2001年11月5日
登録中
2004年3月
登録症例数 (2004年3月現在)
本登録:32例

【研究タイプ】

第II相臨床試験

【目的】

  1. ミニ移植の高齢者における有用性(安全性・有効性)の検討。
  2. 急性GVHD予防に関する2群 (シクロスポリン単剤群 vs シクロスポリン+メソトレキサート併用群) の比較。

本研究において、ミニ移植の有用性が確認された場合、前処置療法に用いたリン酸フルダラビンの輸入販売会社に対して適応症追加申請を要請し、社会への還元を図る。

【主要評価項目】

移植後100日時点での生存、及びドナー型完全キメラの達成
(移植後day 90±5の時点でdonor由来細胞が90%以上)

【副次評価項目】

  • 移植後1年の生存率および無病生存率
  • 前処置の毒性(移植後20日以内)
  • GVHDの頻度・重症度の検討
  • 造血回復までの期間、完全キメラ達成までの期間
  • 移植後の免疫能回復(CD4/8/19陽性細胞、IgG/A/M定量)
  • 術前療法に用いる薬剤の薬物動態
  • DLIによる移植片拒絶の防止、抗腫瘍効果
  • 疾患ごとの生存率、無病生存率(CMLにおいてはbcr/abl mRNAの評価を含む)

【適格・除外条件】

HLA一致血縁者間同種造血幹細胞移植のドナー及びレシピエント

[レシピエントの選択基準(仮登録時)]

  1. 以下のいずれかの疾患を有するもの。
    • 急性骨髄性・リンパ性白血病(AML・ALL)の第一・第二寛解期
      通常の化学療法での治癒が困難と考えられる場合に限られる。
    • 慢性骨髄性白血病(CML)の第一・第二慢性期
      慢性骨髄性白血病についてはヒドロキシウレアなどの投与により末梢血白血球数が1万/μl以下にコントロールされていることを条件とする。また、インターフェロンあるいはイマチニブによって細胞遺伝学的完全寛解が得られている症例は除外する。
    • 骨髄異形成症候群(MDS)のFAB分類でのRA、RARS、RAEB、RAEB-t(*)
      未治療のRA、RARSについては好中球500/μl未満あるいは輸血依存性の症例に限定する。未治療のRAEBについては抗癌剤を使用することなく1ヶ月以上RAEBの基準を満たす状態にある安定した症例に限る。
      RAEBあるいはRAEB-tに対して化学療法を行った症例については、「1.骨髄細胞中の芽球が5%未満であり、末梢血中には芽球を認めない。2. 骨髄が低形成ではない(生検あるいはclot sectionにおける細胞成分20%以上を目安に)。3. 髄外病変がない。4. 1および3の状態を4週間以上維持している。」の全てを満たす場合に適格とする。
      RA=refractory anemia, RARS=RA with ringed sideloblast,
      RAEB=RA with excess of blast,
      RAEB-t=RA with excess of blast in transformation
  2. 年齢が50歳以上かつ70歳未満のもの
  3. 健康状態が良好であるHLA一致同胞ドナーを有する者。
    (HLA検査の許容期間は特に定めない)

[レシピエントの除外基準(仮登録時)]

仮登録時に、以下に示す重篤な臓器機能障害を持つ者は不適格と判断し除外する。

  1. ECOGのperformance statusが2以上
  2. 心エコーにて、安静時の心駆出率が50%未満
  3. 酸素非投与での動脈血液中酸素飽和度が93%未満
  4. 血清クレアチニン値が2.0 mg/dl以上
  5. 総ビリルビン値が2.0 mg/dl以上あるいはGOT値が正常上限の4倍以上
  6. HIV抗体またはHBs抗原が陽性
  7. 活動性の感染症を有する
  8. 前処置療法に用いる薬剤、または急性GVHD予防に用いる薬剤に対し過敏症の既往のある患者

[ドナーの選択基準(仮登録時)]

健康状態が良好であるHLA一致同胞ドナー
(HLA検査の許容期間は特に定めない)。健康状態良好とは以下の疾患を有さないことと定義する22,27)。ドナーの年齢上限については、各施設の倫理委員会もしくはそれに準ずる機関の定めた制限に従う。

  1. 自己免疫疾患(膠原病を含む)の現有及び既往
  2. 静脈血栓症、動脈硬化性疾患の現有
  3. うっ血性心不全、虚血性心疾患、脳血管病変の現有及び既往
  4. 悪性腫瘍、過去の抗癌剤の投与歴、過去の放射線治療歴
  5. 薬物治療を必要とする高血圧、糖尿病の現有
  6. 白血球、ヘモグロビン、血小板値の異常
  7. その他、動脈硬化の危険度が高いなど、主治医が末梢血幹細胞採取に不適当と考える健康状態

[ドナーの除外基準(仮登録時)]

  1. ECOGのperformance statusが2以上(付表2参照)
  2. 酸素非投与での動脈血液中酸素飽和度が93%未満
  3. 血清クレアチニン値が2.0 mg/dl以上
  4. 総ビリルビン値が2.0 mg/dl以上あるいはGOT値が正常上限の4倍以上
  5. HIV抗体またはHBs抗原が陽性
  6. 活動性の感染症を有する

[本登録時の適格・除外条件]

以下の適格・除外条件に一つでも抵触する場合は仮登録後の不適格症例と判断する。ただし、データセンターに症例本登録票を用いて、本登録前検査結果と適格・不適格の判断を必ず連絡する。

  • <適格基準>
    1. 本試験の同意の撤回がない
    2. ドナーより採取したCD34陽性細胞数が患者体重あたり2.0 x 106個以上
  • <本登録時の除外基準>
    1. 骨髄穿刺検査において原疾患の増悪が認められた場合。(急性白血病においては再発、慢性骨髄性白血病においては移行期あるいは急性転化への進行、慢性骨髄性白血病においては、本登録時の付加的染色体異常の出現に関しては除外しない。骨髄異形成症候群においてはRA、RARS、RAEBに該当しない状態への進行。
    2. ECOGのperformance statusが2以上
    3. 酸素非投与での動脈血液中酸素飽和度が93%未満
    4. 血清クレアチニン値が2.0 mg/dl以上あるいは体表面積当りのクレアチニン・クリアランスが20ml/分/m2未満[標準体表面積 1.48m2で算出した場合のクレアチニン・クリアランスが30 ml/分未満]、ただし体表面積およびクレアチニン・クリアランスの計算は7-1、7-2-2に従う。
    5. 総ビリルビン値が2.0 mg/dl以上あるいはGOT値が正常上限の4倍以上
    6. 活動性の感染症を有する
    7. 心電図異常が認められる

    【試験薬剤】

    リン酸フルダラビン、ブスルファン、シクロスポリン、メソトレキサート

    【症例数と症例集積期間・進捗状況】

    予定症例数
    60症例
    症例集積期間
    約1年
    追跡期間
    1年

    【試験参加施設一覧】

    NO. 施設名 科名 試験責任医師 TEL
    1 北海道大学医学部付属病院 血液内科 今村 雅寛 011-706-7214
    2 札幌北楡病院 内科 笠井 正晴 011-865-0111
    3 市立函館病院 内科 政氏 伸夫 0138-43-2000
    4 秋田大学病院 第三内科 廣川 誠 018-884-6116
    5 自治医大附属病院 血液学 室井 一男 0285-44-2111
    6 獨協医科大学附属病院 血液内科 三谷 絹子 0282-86-1111
    7 防衛医科大学 第三内科 木村 文彦 042-995-1617
    8 埼玉県立がんセンター 血液科 柵木 信男 048-722-1111
    9 東京大学医学部附属病院 無菌治療部 神田 善伸 03-3815-5411
    10 虎の門病院 血液科 谷口 修一 03-3588-1111
    11 東京慈恵医科大学附属病院 第三内科 薄井 紀子 03-3433-1111
    12 国立がんセンター中央病院 幹細胞移植科 高上 洋一 03-3542-2511
    13 東海大学医学部附属病院 血液内科 堀田 知光 0463-93-1121
    14 金沢大学医学部附属病院 血液内科 高見 昭良 0762-65-2274
    15 石川県立中央病院 血液免疫内科 山口 正木 076-237-8211
    16 富山県立中央病院 血液内科 吉田 喬 0764-24-1531
    17 名古屋市立大学 第二内科 脇田 充史 052-853-8681
    18 愛知県厚生連昭和病院 血液化学療法科 森下 剛久 0587-56-4155
    19 三重大学医学部附属病院 第二内科 中瀬 一則 059-232-1111
    20 京都大学医学部附属病院 第一内科 一戸 辰夫 075-751-3111
    21 京都府立医科大学附属病院 第三内科 谷脇 雅史 075-251-5111
    22 京都府立医科大学附属病院 第二内科 島崎 千尋 075-251-5111
    23 関西医科大学附属病院 第一内科 尼川 龍一 06-6992-1001
    24 大阪市立大学医学部附属病院 血液内科 日野 雅之 06-6645-3882
    25 大阪府立成人病センター 血液・化学療法科 平岡 諦 06-6972-1181
    26 星が丘厚生年金病院 内科・輸血部 北山 等 072-840-2641
    27 医療法人みどり会 中村病院 血液・腫瘍内科 林 邦雄 072-868-2071
    28 神戸大学医学部附属病院 血液内科 松井 利充 078-382-5885
    29 兵庫医科大学附属病院 総合内科血液・腫瘍科 三澤 眞人 0798-45-6111
    30 岡山大学医学部附属病院 輸血部・第二内科 池田 和真 086-235-7767
    31 愛媛県立中央病院 内科 原 雅道 089-947-1111
    32 九州大学医学部附属病院 病態修復内科 原田 実根 092-642-5230
    33 国立病院九州がんセンター 造血器科 鵜池 直邦 092-541-3231
    34 浜の町病院 血液内科 衛藤 徹也 092-721-0831
    35 慈愛会・今村病院分院 内科 武元 良整 099-251-2221
    36 琉球大学医学部附属病院 第二内科 増田 昌人 098-895-1146

    IRB通過承認通知の到着をもって試験参加施設としております。上記以外の施設でIRB通過承認通知を得ている施設がございましたら、日本臨床研究支援ユニットまでご連絡下さい。試験参加施設外であるが、症例登録にご協力頂ける施設の先生方におかれましては、上記施設の試験責任医師にご連絡いただくか、高上洋一までご連絡頂けますようお願い申し上げます。

    【有害事象ハンドリング】

    1. 有害事象緊急報告書(重篤有害事象、未知中等度以上の有害な副作用) 発生より72時間以内にFAXにて連絡。記入フォームを以下よりダウンロードしてください。
      有害事象緊急報告書(PDFファイル)
      (本書類は、有害事象緊急簡易報告書類を兼ねる)
    2. 有害事象詳細報告書(重篤有害事象、未知中等度以上の有害な副作用) 発生より7日以内にFAXにて連絡。記入フォームをこちらからダウンロードしてください。
      有害事象詳細報告書(PDFファイル)
    • 重篤な有害事象
      1. 死亡にいたるもの(ただし、移植後100日以降で、本治療法との因果関係が明確に否定できる腫瘍の進展による死亡の場合は、緊急報告のみとする)
      2. 生命を脅かすもの
      3. 治療のため入院または入院加療期間の延長が必要なもの
      4. 永続的または重大な障害/機能不全に陥るもの
      5. 先天異常を来すもの
      6. その他の重大な医学的事象(永続的な障害、機能不全に至らないような処置が必要な場合)
    • 重要な副作用
      未知・中等度(軽微でなく重篤でもないもの)かつ本試験の前処置療法に用いる薬剤(本計画書3-1)との因果関係が否定できない有害事象。未知とは当該有害事象が本試験の前処置療法に用いる薬剤の添付文書に記載されていないことを示す。また、中等度とはNCI CTC version2.0 ( JCOG 日本語版、但しクレアチニン値は原著の基準に従う) のGrade2以上を目安として、軽微・中等度・重篤の3段階評価で中等度と判断されたものと定義する。
  • 有害事象の報告手順
    1. 試験責任医師または試験分担医師は、被験者に有害事象を認めた場合、その有害事象が〔重篤な有害事象〕であるか否かを判断する。
    2. 当該有害事象が重篤である場合、緊急・詳細報告の対象となる。
    3. 当該有害事象が重篤でない場合、試験責任医師または試験分担医師はNCI-CTCにて評価を行う。
    4. 当該有害事象が重篤でなく、かつNCI-CTCのgrade2以上である場合、試験責任医師または試験分担医師は試験薬剤(本試験の前処置療法に用いる薬剤)との因果関係の有無を検討する。
    5. (4)で試験薬剤との関連がある場合は、未知または既知の判断を行う。(既知とは当該有害事象が試験薬剤の添付文書に記載されていることを指す。)
    6. (5)で未知である場合は、厚生労働省の推奨する3段階の評価(軽微・中等度・重篤)の判断を行う。軽微と判断した場合は、緊急簡易報告の対象とする。ここで、緊急簡易報告とは、緊急報告書のみをデータセンターへ提出することを義務とするが、病院長への報告と詳細報告書の提出は行わなくて良いものと定義する。
    7. 上記以外で生じた有害事象は、全て通常報告(CRFの有害事象欄に記載)の対象とする。

    以下に上記の手順を図示する。

    【Q and A】

    1. 本試験の場合、必発と考えられるGVHD有害事象に関する取り扱いの規定に関してどのように取り扱うべきか?

      前処置薬であるリン酸フルダラビンの添付文書にはGVHD有害事象の記載があるため「既知」扱いとなります。一方、ブスルファンの添付文書にはGVHD有害事象の記載はなく「未知」扱いとなります。プロトコールの規定に従えば、未知中等度以上はgrade 2以上で報告となる為、多くの症例で、有害事象緊急・詳細報告が必要となります。ここで、移植分野におけるGVHDの発症は、GVLを期待する意味合いから、治療の一環として捉えることが可能であり、「既知」の有害事象に準ずるものと定義することを研究事務局及びプロトコール委員で決定しました。従って、本試験中のGVHD発症に関しては、grade 3以上を有害事象緊急・詳細報告の対象とさせて頂きます。

    2. 既知・未知の有害事象一覧について教えて下さい。
      • リン酸フルダラビン添付文書より抜粋
      • ブスルファン添付文書より抜粋
      • シクロスポリン添付文書より抜粋(サンデュミン・ネオーラルはシクロスポリンの経口薬です)
      • メソトレキサート添付文書より抜粋
      • 臨床検査値有害事象一覧(NCI-CTC version2.0 JCOG 日本語版より抜粋)

      有害事象一覧表はこちらからダウンロードできます。

    【試験に関するお問い合わせ先】

    研究事務局
    東京大学医学部附属病院無菌治療部
    神田 善伸
    tel 03-3815-5411

    データセンター
    NPO法人日本臨床研究支援ユニット
    データセンター血液ユニット
    tel 03-3254-8028 fax 03-5298-8536


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